私を好きと言ってくれた人の話

こんばんは。元マスク女子です。

 

会社員時代、毎日のように会社でマスクをしていたことが由来です。

会社は昨年末にやめました。

 

今週のお題「桜」ということで、今日お花見をしてきたことについて少し書きます。

 

シェアハウスの一人が車を出してくれるとのことだったので、

一緒にすこし大きな駅に行きました。

 

最近フラれた私ですが、実はフラれる前に別の男性からつきあおうと言われていまして。

(実は、そういうことは初めてなので内心どきどきしました)

 

とはいえ、実は告白されるまでに1度しかまともに話したことがなかったので、

今回大きな駅に行くとともに、その人にもう一度会ってはっきりさせたいなと思ったんです。

 

私を好きと言ってくれた人の話

彼は恐ろしく軽やかな人だった。

口を開けばかわいい、麗しいといい、私の指を見ては「彫刻のような指先」と謳った。

まるで漫画のような振る舞いで、少々戸惑った。

 

一緒に歩くときも、色々な道を瞬時に判断してさらりと変える。

 

軽やかさが好きだった。

 

最後に手をつなごうと言われて、私もその誘いに乗った。

 

「俺と、付き合う気にはならない?」

 

彼はそう言った。

私は

 

「今は自分に集中したいから、契約関係の恋人ならいいけれど、本気の恋はできない」

 

と答えた。

 

「それならなにもない今のままのほうがいい」

 

彼は冷えた私の指先を温めるように握って、そう微笑んだ。

 

なにもなかったけど、嬉しかった。

 

 

帰りしな、「なにか一緒に企画ができたらいいね」と彼が言った。

 

「あなたの仕事のパートナーになるよう頑張るよ」

 

そう口から言葉が出ていた。

私は、異性として彼を愛することはできなかったけれど、人として彼を好きだと思った。軽やかで、思考やレトリックを愛し、ニュアンスを共有してくれる彼と話すのは楽しかった。

 

恋ではなかったけれど、彼との出会いはセンセーショナルで、美しかった。

 

次に会ったときは、もう少し互いに成長して、素敵なことを共有できたらいい。

 

だから、もう少し頑張ろう。それが、今日のお話。

おわり